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警備員の採用でLINEを使うと何が変わるか

落とさない応募者への連絡記録・管理

2026年8月26日|はやぶさ採用編集部

応募者に電話をかけてもつながらない。留守電を残しても折り返しがない——。警備会社の採用担当なら、誰もが一度は経験している場面だと思います。実は、この悩みの半分は応募者のせいではありません。連絡手段を電話だけに頼っていることから来ています。

いまや日常の連絡は、電話よりも文字のメッセージが主流です。家族との連絡も、友人との約束も、LINEで済ませる人がほとんどでしょう。ところが採用の場面になると、多くの警備会社がいまだに「電話だけ」で応募者を追いかけています。応募者の生活と、会社の連絡手段がずれているのです。

この記事では、採用の連絡にLINEやSMS(ショートメッセージ)を足すと何が変わるのかを、順を追って説明します。難しい仕組みは要りません。連絡手段を1つ足すだけで、採用の景色は変わります。

この記事の要点
  • 電話に出ない応募者にも、文字のメッセージなら連絡が「届く」
  • 前日のひと言と写真の道案内で、面接のドタキャンを減らせる
  • やりとりが記録に残るので、「言った言わない」がなくなり引き継ぎもできる
  • LINEとSMSには向き不向きがある。使い分けと始め方の手順も紹介

なぜ「電話だけ」では応募者に届かないのか

まず、電話がつながらない理由を応募者の側から見てみます。理由は大きく3つあります。

1つめは、知らない番号からの電話に出ない習慣です。迷惑電話や営業電話が増えたいまは、登録のない番号には出ないのが当たり前になりました。応募した本人でさえ、会社の電話番号を知らなければ「知らない番号」として無視してしまいます。

2つめは、在職中の応募者は日中電話に出られないことです。警備の仕事に応募してくる人の多くは、いまも別の仕事をしています。勤務中はスマートフォンを触れませんし、休憩時間が会社の営業時間と合うとも限りません。夜に留守電へ気づいても、「もう営業時間外だから」と折り返しをためらううちに、応募したこと自体の熱が冷めていきます。

3つめは、応募者は複数の会社に同時に応募していることです。マイナビの転職動向調査2024年版によると、転職者は平均8.8社に応募し、3.6社の面接を受けています。つまり応募者から見れば、御社は「応募した何社かのうちの1社」です。連絡がつかない会社は自然と後回しになり、先に連絡が来た会社へ流れていきます。電話をかける側の努力の問題ではなく、電話という手段そのものが応募者の生活に合わなくなっているのです。応募の電話に出られないことの損失は応募電話に出られないと何を失うかでも詳しく書いています。

変わること1:連絡が「届く」ようになる

知らない番号からの電話には出ない人でも、文字のメッセージは読みます。「応募ありがとうございます。面接のご案内です」と文字で届けば、相手は自分の都合のいい時間に読んで、都合のいい時間に返せます。在職中で日中電話に出られない人には、これが唯一の連絡経路になることもあります。

おすすめは電話とメッセージの二刀流です。まず電話をかける。出なければ、すぐにSMSを送る。「先ほどお電話しました、○○警備の採用担当です。面接のご案内ですので、ご都合のよいときにご返信ください」。この一手間で、留守電を聞かない人にも用件が届きます。電話をやめてメッセージだけにするのではなく、電話に「足す」のがコツです。

速さも大事です。親会社の警備会社では、応募が入ってから13分で初回の電話をかける体制をとっています。それでもつながらないことはあります。だからこそ、つながらなかったときに文字で用件を残せるかどうかが、次の差になります。応募直後は本人の気持ちがいちばん温かい時間です。その時間のうちに「会社からの反応」が何かしら届いていること。それが応募を面接につなげる第一歩です。応募後の対応全体は応募が面接につながらない会社の共通点もあわせてどうぞ。

変わること2:面接の前日リマインドが自然にできる

面接の約束をした人の約4割が当日来ない——親会社の警備会社での実測です。がっかりする数字ですが、応募者に悪気があるとは限りません。応募から面接まで日が空けば忘れますし、初めての場所へ行くのは誰でも腰が重いものです。

ここで効くのが前日のひと言です。「明日14時にお待ちしています」と送るだけでも状況は変わります。電話でもできることですが、電話には「相手の時間を奪ってしまう」という遠慮が働き、つい省略しがちです。メッセージなら気軽に送れます。

さらにメッセージには、電話にはできない芸当があります。地図や写真を添えられることです。「事務所の入口はこの写真の右側です」の1枚は、道に迷って引き返す人を確実に減らします。初めての場所で建物が見つからず、電話する勇気も出ず、そのまま帰ってしまう——そんなもったいない不参加が実際にあるのです。

前日リマインドの文例

そのまま使える文例を1つ置いておきます。

「○○様、○○警備の採用担当の△△です。明日14時の面接、お待ちしております。場所は□□駅から徒歩5分、添付の地図をご覧ください。入口は写真の右側の白い扉です。ご都合が悪くなった場合は、このメッセージへの返信で構いませんのでお知らせください。」

大事なのは最後の一文です。「行けなくなったら返信でいい」と伝えておくと、黙って来ない代わりに「すみません、日程を変えてほしい」と返してくれる人が出てきます。ドタキャンが「日程変更」に変わるのです。連絡なしの不参加はゼロにできなくても、連絡ありに変えることはできます。

変わること3:やりとりが記録に残る

電話は切った瞬間に消えますが、メッセージは残ります。この違いは、思っている以上に大きいものです。

まず、「言った言わない」がなくなります。面接の日時、持ち物、集合場所。口頭で伝えた内容は、相手の記憶違いも自分の言い忘れも起こります。文字で送っておけば、お互いにいつでも見返せます。

次に、引き継ぎができます。採用担当が休みの日に応募者から連絡が来ても、やりとりが画面に残っていれば、他の人が経緯を読んで対応できます。「あの件は担当が出社してから」と待たせている間に、応募者は別の会社の面接を受けています。

そして、あとから振り返れます。どの求人媒体から来た人が、どんなやりとりの末に入社したのか。記録が残っていれば、採用のやり方を見直す材料になります。採用の記録の付け方は採用管理をエクセルでやる限界と記録のはじめ方で詳しく書いていますが、メッセージでのやりとりは、それ自体が記録になる連絡手段です。

電話だけ→メッセージ併用で変わること
届く
電話に出ない人にも連絡がつく
来てもらえる
前日リマインド+写真の道案内
残る
やりとりが記録になり引き継げる

LINEとSMSの使い分けと、始め方の手順

「メッセージを使う」と言っても、LINEとSMSは性質が違います。それぞれの向き不向きを知って使い分けましょう。

SMS:電話番号だけで届く「最初の一通」向き

SMSは、相手の電話番号さえ分かれば送れるのが強みです。応募時に電話番号は必ず手に入るので、応募直後の「最初の一通」に向いています。友だち登録などの手間が要らず、スマートフォンなら標準で受け取れます。一方で、長い文章や写真のやりとりには向きません。送信に料金がかかる場合があるので、契約内容は確認しておきましょう。

LINE:写真も地図も送れる「面接までの伴走」向き

LINEは、写真・地図・長めの文章を自由に送れます。前日リマインドや道案内など、面接までのこまめなやりとりに向いています。ただし相手に友だち登録をしてもらう必要があるので、最初の一通には使えません。SMSで「よろしければLINEでもご連絡できます」と登録用の案内を送り、登録してくれた人とはLINEに切り替える、という流れが自然です。

SMSとLINEの使い分け
SMS
電話番号だけで届く。応募直後の最初の一通に。短文向き
LINE
写真・地図・長文が送れる。登録後のこまめな連絡に
電話
急ぎの確認と、声で伝えたい場面に。やめずに併用

始め方の3ステップ

手順1:会社の窓口を用意する。LINEを使うなら、担当者個人のアカウントではなく、会社としての公式アカウントを作りましょう。個人のスマートフォンでやりとりすると、担当者が変わったときに履歴ごと連絡手段が消えてしまいます。会社の窓口なら、誰が担当でも同じ画面でやりとりを引き継げます。

手順2:定型文を3つ用意する。「応募のお礼と面接案内」「面接の前日リマインド」「日程変更の受け付け」。この3つを文面にして保存しておけば、送るたびに文章を考える必要がなくなります。文面づくりは最初の30分だけの仕事です。

手順3:送るタイミングを決めごとにする。「応募が来たら電話、出なければその場でSMS」「面接の前日夕方にリマインド」。誰がいつ送るかを決めておくと、担当者の気分や忙しさに左右されません。夜遅くの送信は避け、常識的な時間帯に送るのも決めごとに入れておきましょう。

よくある質問

Q. 年配の応募者にもメッセージは届きますか?

SMSはスマートフォンでも従来型の携帯電話でも受け取れるので、幅広い年代に届きます。LINEも日常的に使っている年配の方は多くいます。ただし文字が苦手な方も一定数いるので、メッセージだけに絞らず、電話との併用を基本にしてください。「電話とメッセージ、どちらが連絡しやすいですか」と最初に聞いてしまうのも良い方法です。

Q. 担当者個人のLINEでやりとりしてもいいですか?

おすすめしません。担当者の退職や異動でやりとりの履歴が会社に残らなくなりますし、応募者の側も、個人アカウントとつながることに抵抗を感じる場合があります。会社の公式アカウントを窓口にするのが、お互いに安心です。

Q. メッセージを送っても返事がないときは?

一度で諦めず、時間帯を変えてもう一度送ってみてください。日中に送って返事がなくても、夕方以降なら返ってくることはよくあります。それでも返事がなければ電話も試し、数回連絡して反応がなければ区切りをつける、という目安を決めておくと、担当者が悩まずに済みます。

Q. 面接の合否連絡もメッセージでいいですか?

採用のお知らせと入社手続きの案内は、記録が残るメッセージと相性が良い連絡です。一方、不採用の連絡は事務的になりすぎない配慮が要ります。文面で伝える場合も、応募へのお礼を添えた丁寧な文章にしましょう。応募者は地域の生活者でもあります。最後の連絡の印象が、会社の評判として残ります。

Q. 費用はどのくらいかかりますか?

SMSは携帯電話の契約により送信料がかかる場合があります。LINEの公式アカウントは、送る通数などに応じた料金の仕組みになっています。いずれも料金体系は変わることがあるので、始める前に公式の案内で最新の情報を確認してください。求人広告の費用と比べれば、メッセージの通信費はごく小さな金額で収まるのが普通です。

まとめ:連絡手段を1つ足すだけで3つ変わる

採用の連絡にLINEやSMSを足すと、3つのことが変わります。電話に出ない人にも連絡が届く。前日のひと言と道案内で面接に来てもらえる。やりとりが残るので、言った言わないがなくなり、引き継ぎも振り返りもできる。どれも特別な設備投資ではなく、今日から始められることばかりです。

親会社の警備会社では、こうした連絡の改善を含む小さな工夫の積み重ねで、採用単価を約30万円から約3〜4万円まで下げ、月6名の採用を続けています。大きな仕組みを一度に入れる必要はありません。まずは「電話に出なかった応募者に、その場でSMSを1通送る」。次に「面接前日にひと言送る」。この2つだけでも、応募者の反応は変わってきます。

面接のドタキャン対策の全体像は警備員の面接ドタキャンを減らす方法で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

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